【 MY NOTE 】

MY NOTE:つれづれと綴るもの。


2000ページ達成記念漫画  2018/12/28(金)
Episode 6-1 終了です  2018/11/30(金)
「ショックをハンドルする」  2018/11/21(水)
バイオハッカーとは  2018/09/26(水)
Episode 6 始めています  2018/09/26(水)


2000ページ達成記念漫画

年末進行で必死こいて描きすぎて、この日記の更新をすっかり忘れていたのですが、
描き始めて14年目にして本作も2000ページを達成しました。


2年前に1000ページを達成したときは、創作にまつわるアレコレをエッセイ漫画にして描きましたが、
恐ろしいことにこの2年間、私の生活は一切変わっていなくて、エッセイを新たに描くネタすらない。



今回は労力がかかることを覚悟して、ビジュアル重視でショートストーリーを描きました。


"Direction"
http://www.cristinmilites.com/comic/2000/2000.htm



なぜビジュアル重視かというと、アレですよ、セブンイレブンのコピー機のすごい機能を試してみたかったのです。

セブンイレブンのマルチコピー機では、自動的に両面・中綴じ仕様で出力してくれるという、
少部数だけほしい同人作家や記念に自分のためだけの小冊子を作ってみたいという人には
うってつけのサービスがあるんです。

詳細はオフィシャルで:
http://www.doujinshi-print.com/




これを私も試してみたかったのです。

推奨原稿サイズが600dpiと、普段の350dpiと比べて大きめだったので作画は大変でしたが、
やっぱり仕上がりは家庭用プリンターとは雲泥の差ですね。

すごい綺麗!


この印刷用データは、PDFファイルとして配布するようにしましたので、
印刷してみたい、という方はどうぞご利用ください。


ダウンロードはこちらから。

Pixiv BOOTH:http://cristinmilites.booth.pm/

本サイト:http://www.cristinmilites.com/comic/extra.html



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印刷することが主目的で、肝心のストーリーはあってもなくてもいいくらいのものなんですが(笑)
今後の展開の予告編のような気持ちで描いていました。

なんとなく秘密めいた、若かりし頃の主人公とストラウスの関係を、
描ける日が来るのが楽しみです。


しかし、とりあえず着実にストーリーを消化していかねばなりませんのでね(笑)


次のEpisode 6-2 からは青春☆大学時代編の始まりです。


まだまだ頑張って描いていきます。お楽しみに〜
Date: 2018/12/28(金)


Episode 6-1 終了です

さてさてEpisode 6-1 も終了です。


毎度話の終盤にはえげつないほど疲れるのですが、今回はそんなに大変なシーンもなく楽でした。

主人公の少年時代から遡って過去編を始めるのは、
冗長と呼べるかもしれませんが、色々描きたいエピソードがあったので好きに描き散らかすことにしました。


4年前に父を亡くした経験から、今回の話を描こうと想起したことも大きいです。


長い闘病生活の末に父がホスピスで息を引き取った際、、
ホスピスの看護師さんがずっと一緒に父の手を握って看取りにつき合ってくれました。


危篤で呼ばれたその日、他の家族はまだ到着していなくて私一人で父の死に目に立ち会いました。

看護師さんは私と対面で座ってずっと父の手を握ってくれていて、
少しずつ冷たくなっていったのをよく覚えています。

あのとき血縁者とは違う、第三者がいてくれる心強さがとてもありがたかったです。


死亡診断がされるまでの間、どれだけの時間だったのか記憶は曖昧なのですが、
かなり長い間ずっと私と対面で手を握り続けていてくれた看護師さんに今でも感謝いっぱいです。

あの心強さがなければ、死に目の恐怖もその後の悲しみも長引いていたでしょう。
ホスピスでの温かい心尽くしに感謝しています。



その時の恩を漫画にして残そうと思い、ようやく実現できました。


生命の誕生よりも、人の死に近い場所で主人公が医者になることを志したというエピソードのほうが、
彼に似合っていると思ったのでした。


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さてEpisode 6-1 終了時点で総ページ数は 1982 ページになりました。(オマケ漫画含む)

2000ページにまたしても微妙に足りませんが、キリがいいところなので記念に何かします。

いくつか案を考えているので、お楽しみに〜!
Date: 2018/11/30(金)


「ショックをハンドルする」

「ショックをハンドルする」
この言葉は、高校生の頃よく聴いていた、ピーター・ガブリエルの "Mercy Street" という歌から引用しました。

とても強く惹きつけられた言葉でした。

(歌詞全訳はこちらから)
http://kawasaki5600.blog64.fc2.com/blog-entry-57.html

Peter Gabriel - Mercy Street
http://www.youtube.com/watch?v=DYw9UrsFJa4


そして私が当時聴いていたのはミリアム・ストックリーのカバーのほうです。
Miriam Stockley - Mercy Street
http://www.youtube.com/watch?v=a0IC9SPIeXc



この言葉はこんな風に使われています。
(※対訳はアルバム "Miriam" 内の歌詞カードより)


pulling out the papers from the drawers that slide smooth
(滑りのいい引き出しから紙を取り出し)

tugging at the darkness, word upon word
(闇を引っ張っている、言葉ごとに)

confessing all the secret things in the warm velvet box to the priest
(暖かいベルベットの箱の中にある すべての秘密を告白する)

he's the doctor
(神父様に、彼は医者だから)

he can handle the shocks
(衝撃に耐えられるはず)


打ち明ける秘密とは一体どんなものなのか、
およそ大概の人の痛みや苦しみを見慣れている医者だからこそ、告白できるほどの衝撃の強いものなのか。

その秘密の内容も気になったものの、
私は "handle the shocks" という言葉に強く惹かれたのでした。



歌詞の中でも"priest"(カトリックの聖職者)となぞらえている通り、
医者という庶民から見れば聖職に近いような職業の人々に求められる素質はショックを懐柔できることなのだと。

医者にとって重要な素質はメンタルの強さなのかと、少なくともそれを求めている人がいるのだと知ったのでした。

そして痛みに苦しむ人々を治療する医者がなんだかとても神聖なもののように思えたのでした。


高校生の頃から "handle the shocks" という言葉を頭の片隅に置きつつ、
日本語に置き換えてしっくりくるような言葉を探し続けているのですが、結局見つからないまま今に至ります。


"handle"という動詞は、操縦するという主要な意味を持ちますが、
放っておいたら好き勝手にどこかに行ってしまいそうな物事を、手なづけて操作するというイメージも私は持っています。


放っておいたら拡大して暴れてままならないショックを、手なづけ自分の中で収めて扱う。
そういう意味の、 "handle the shocks"


漫画のこのページを描くまでに、良い日本語訳が見つけられなかったので、
もうストレートに「ショックをハンドルする」と書きました。

この言葉を、医者になることを決心した主人公に言わせたくてならなかったのです。


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さて高校生の頃、ぼんやりと空想だけで楽しんでいたこの歌詞の全容を、ネットの恩恵で知ることができました。

ピーター・ガブリエルの "Mercy Street" は、アン・セクストン(1928〜1974)というアメリカの詩人の作品を引用した、
双極性障害で苦しみ抜き自殺した、彼女自身をイメージした歌だったとのことです。


こちらのブログにとても詳しい解説が書かれています。
http://ameblo.jp/musubore/entry-11183624358.html


舞台は精神科病棟であり、彼女が告白している神父であり医師は、精神科医だった。


in your daddy's arms
(父の腕の中で)

という歌詞の "father" は文字通り父親でもあるでしょうが、キリスト教徒にとっては「神」も意味します。

鬱で苦しんだ果てに自殺した彼女が、神の御腕に抱かれて慈しみの街に辿り着けるようピーター・ガブリエルは願って歌ったのでしょうか。

キリスト教徒にとって、自殺は魂が救済されぬ最大の禁忌と言われているのは有名なことですが、

敬虔な信仰心をもっていた彼女がそれでも自殺せねばならなかったほどの病の苦しみ、心の痛みを救いとり、
安らかな死を願うこの歌の、深い慈しみに胸が打たれました。



しかしここで一つ、翻訳の大きな疑問が湧いてしまったのでした。

he can handle the shocks

とは、私の持っている歌詞カードでは
(彼は医者でメンタルが強いからショックをハンドルできる) という意味に訳されていますが、
他の訳を探したところ、
(告白者のショックを落ち着かせてくれる) という意味になっています。

はて? どっち??


ハンドルする対象者が医者自身なのか、患者なのか、断定ができないものの(外国語の詩の翻訳ってこういうところが難しい)
ともあれ、やっぱり医者に求められるのは「ショックをハンドルする」ことなのでした。


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アン・セクストンについてはこちらに素敵な解説もあります。
http://note.mu/masayakondo/n/n5f35b70507c8

紹介されている映画『心のカルテ』は観たことがないのですが、
劇中で引用されているという彼女の詩がとても良いですね。




それはささいなことの中にある 
赤ん坊の第一歩は大地を揺るがす 
初めて自転車に乗って道路を走った時 
初めてお仕置きされて心細かった時 
弱虫 貧乏 デブ イカれてると言われ疎外された時 
あなたはその毒をのみ込んだ 
いつか爆弾や銃弾による死が訪れても 
あなたは国旗など振らず帽子を胸に当てるだけ 
あなたは心の弱さを甘やかさなかった 
のみ込み続けた石炭は勇気だ




思わずこれを読んでじわっときました。

この詩で表現されていること、詩人アン・セクストンが励まそうとした存在、
それに心当たりのある人は大勢いるでしょう。

あなたがのみ込み続けたその石炭は勇気だ、という言葉がとても優しく美しく、
この詩を知ってほしい人たちがチラチラと私の頭に浮かぶので、ここに紹介しようと思いました。


ピーター・ガブリエルという偉大な芸術家がアン・セクストンを歌ったこと。

彼女のような人々の心の錯乱や苦しみも、つまらぬものと見過ごさず、すべて覆って慈しんでくれる人が、
直接的な方法ではなく、音楽という形でその視線のありかを教えてくれたことを、知ってほしいと思いました。


Date: 2018/11/21(水)


バイオハッカーとは

バイオハッカーとは、
研究機関や企業に属さないでバイオ研究を行う民間人の有志を指し示す、ウィットが利いた呼称です。
(遺伝子をハッキングするというイメージ)

昨今、DNAの解析や改変が安価に容易にできるようになってきたため
趣味のDIYでバイオテクノロジーを嗜む人が増えているそうです。



図書館で借りて読んでとても面白かったので自分で買い直したほどなんですが、
こちらのルポルタージュはアメリカのバイオハッカーの最前線を描いたもの。

例えば粉ミルクに混入したメラミンを検出する細菌などを作る挑戦をしていて、善意と商機と熱意に溢れた内容でした。

http://amzn.asia/d/22mJQUl



NHKでもバイオハッカーの特集をしたそうで、こちらに詳細がまとめられてあります。
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4149/index.html

DIYバイオはウェットラボと言って、雑菌が混入しない環境を整えなければならないのがハードル高いのですが、
その気さえあれば個人でもバイオ研究できてしまう。夢のある時代になりました。


民間の有志がオープンソースを共有してバイオ研究するメリットは? というと、
インスリンが筆頭に上がりそうです。

日本では健康保険の恩恵がありますが、米国等の個人医療保険の国では
糖尿病患者に必須のインスリンがとても重い負担になっているそうです。


詳細はこちらに:http://biohacker.jp/c/BH206.html



一方で漫画の中でバイオハックの犯罪者〜
と描いているのは、遺伝子操作の産物が必ずしも有益なものになるとは限らない危惧からきています。

もしかしたら、遺伝子を改変したそれは生態系や人間社会にとんでもない悪影響をもたらすかもしれない。
だから扱いには慎重にならないといけないのです。


遺伝子操作の産物に関する法として、国際協定をもとにカルタヘナ法というものがあります。

しかし現在で微生物を扱うのがせいぜい、というDIYバイオ界隈で技術革新が進んでもっと大型の生物にまでハッカーの手が及んだら…
法の拘束も及ばぬ大混乱が…


という空想からバイオパンクSFが描けそうですね。
Date: 2018/09/26(水)


Episode 6 始めています

うっかりここの日記を更新するのを忘れていましたが、
今月から 『Episode 6 メモリーズ』の執筆を開始しています。


サブタイトルの通り過去編ですよ。

第2部(予定ではEpisode 6〜8)はずーっと過去編になりますので、
一旦ストーリーの記憶を巻き戻してお楽しみください。


主人公の瑞々しい青春時代を描けたらいいなとワクワクしています。
Date: 2018/09/26(水)


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