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創作回想録 [4] はじめて買った漫画

はじめて買った漫画=はじめて選んだ漫画=きんぎょ注意報

はじめて買った漫画とはすなわち、はじめて自分で選んだ漫画ということで、私の場合それは『きんぎょ注意報』でした。

あまたある作品の中から読むものを選ぶという行為を認識した最初の作品でした。

・書店に行く

・陳列に注目する

・テレビで見たと認知する

・絵が可愛いので欲しい

こんなプロセスを経て選ばれた作品であったわけですが、実にマーケティングのお手本のような購入導線だったとも振り返って思います。

そして帰宅して真っ先に母に検閲されたのも記憶に根強い。

子供がはじめて自分で漫画を選んで買ってきた(財布は父だが)のだから、とりあえず検閲はしておきたいという親心は今なら理解できますが、子供心には親に管理支配されているようで、まぁ面白くない。

反発心も同時に紐づいて残っています。

皆さんがはじめて買った漫画は何でしたか?

どうしてそれを選んだのだろう… と記憶の海に潜っていくと、そもそも今でも毎日のように「読むか読まないか」の選択をくり返していることに気づきます。

改めて選ばれる作品をつくることのすごさ、難しさ、尊さを感じ入ります。私も選ばれる作品を描けるようになりたい。

そして選んでくれた人の視点にも気づかされるのでした。

あの頃幼かった私が、可愛い、楽しそう、と思って買った『きんぎょ注意報』

私の期待を裏切ることなく幼年期の成長に寄り添ってくれた作品でした。

読者は期待を持ってその作品を選び、作品はそれに何らかの返答を返す。

創作物の基本の応酬を作家側として忘れないでいたいものです。

参考書籍

懐かしい!と胸がいっぱいになります。何度もくり返し読みました。

私は千歳ちゃんが好きだったんですが、自己主張がしっかりしていた千歳と違って、わぴこは自己主張もほとんどなく、ただそこにいてニコニコ笑っている女の子でした。

わがままな千歳と対照的な素朴ないい子に思えるわぴこなんですが、自我のなさが神秘的にすら思える。なんかこう、座敷わらし的な。

あとピンクの金魚のぎょぴちゃんはわぴこのペットだととらえられがちですが、元々は千歳の家の財産のひとつでした。時価数億円の稀少価値のある幸運の金魚だったような…

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